糸季の足元

ことりっぷマルシェに出展します!
「ことりっぷ旅するマルシェ2022」出展のお知らせすてきなもの、かわいいものがずらりと並び「旅した気分」になれる楽しさいっぱいのイベントに初めてお邪魔いたします! 奈良旅行のおみやげとして大人気! 奈良公園の鹿をモチーフにしたシリーズ ならまちの格子と猫をモチーフにしたにゃらまちソックスなど、実店舗限定販売の商品と共にお出かけします♪また、残糸を使いきるために編み立て、色の偏りがでてしまった商品などの一点物マルシェも同時開催!大変お得にお買い物ができる商品も並びますのでお楽しみにしていただけると嬉しいです。ブースでは靴下を生産するときに生じるハギレを使ったワークショップも開催。予約不要&無料のワークショップなので、気軽にご参加ください! <日時>2022 年 11 月 12 日(土) 10:00~17:002022 年 11 月 13 日(日) 10:00~16:00<会場>スタジオEASE(JR目黒駅から徒歩2分)<入場料>10時以降入場チケット 1000 円13時以降入場チケット 800 円前売券には特典(オリジナルトートバッグ・会場で使えるお買い物チケット)付<公式サイト>https://co-trip.jp/article/584310/ / 日本各地から、旅を感じる逸品が集まります! \ 器、やきものアクセサリー、刺繍アクセサリー、織物、ファッション、キッチン用品、木曽ヒノキ木工品、ボディケア用品、北海道産ナチュラルチーズ、野菜・果物、ワイン、焼き菓子、台湾の雑貨とお菓子、クラフトコーラ、ことりっぷ編集部おすすめご当地おやつ&ドリンク、ことりっぷオリジナルグッズ、表紙色校限定販売、ものづくりワークショップ、などなど 多くの方にご来場いただけると嬉しいです。
ことりっぷマルシェに出展します!
「ことりっぷ旅するマルシェ2022」出展のお知らせすてきなもの、かわいいものがずらりと並び「旅した気分」になれる楽しさいっぱいのイベントに初めてお邪魔いたします! 奈良旅行のおみやげとして大人気! 奈良公園の鹿をモチーフにしたシリーズ ならまちの格子と猫をモチーフにしたにゃらまちソックスなど、実店舗限定販売の商品と共にお出かけします♪また、残糸を使いきるために編み立て、色の偏りがでてしまった商品などの一点物マルシェも同時開催!大変お得にお買い物ができる商品も並びますのでお楽しみにしていただけると嬉しいです。ブースでは靴下を生産するときに生じるハギレを使ったワークショップも開催。予約不要&無料のワークショップなので、気軽にご参加ください! <日時>2022 年 11 月 12 日(土) 10:00~17:002022 年 11 月 13 日(日) 10:00~16:00<会場>スタジオEASE(JR目黒駅から徒歩2分)<入場料>10時以降入場チケット 1000 円13時以降入場チケット 800 円前売券には特典(オリジナルトートバッグ・会場で使えるお買い物チケット)付<公式サイト>https://co-trip.jp/article/584310/ / 日本各地から、旅を感じる逸品が集まります! \ 器、やきものアクセサリー、刺繍アクセサリー、織物、ファッション、キッチン用品、木曽ヒノキ木工品、ボディケア用品、北海道産ナチュラルチーズ、野菜・果物、ワイン、焼き菓子、台湾の雑貨とお菓子、クラフトコーラ、ことりっぷ編集部おすすめご当地おやつ&ドリンク、ことりっぷオリジナルグッズ、表紙色校限定販売、ものづくりワークショップ、などなど 多くの方にご来場いただけると嬉しいです。

機楽〜はたらく #7
機楽〜はたらく #7 最終工程 検査・ペアリング加工仕上げ 編み機とハタラク職人のモノ語り 連載企画 第七回目、 奈良県・広陵町にある靴下工場「ヤマヤ株式会社」 生産現場から、最終工程 ペアリング・検針・包装の従業員にインタビュー。 さて、いきなりですが問題です。 みなさま、写真のコレ、何と呼ぶのかご存知でしょうか? 答えは「ソッパス」「パッカー」など 呼び名は様々。 購入した靴下の付属品として一度は手にされたことも多いのではないでしょうか。 面倒な厄介者。毛嫌いされている方もいらっしゃるかと、、。 ヤマヤでは環境保護の観点からこのような付属品をなるべく減らすよう努めていますが、実はこの付属品にはワケがあるのです。 Hoffmannのようなミシン糸を使ってタグを付ける際、タグを縫い合わせた流れでそのまま検針機へと進んでいきます。 ベルトコンベアでの流れ作業時や商品の輸送時に靴下の形状が崩れないようにするためです。 Your browser does not support our video. Your browser does not support our video. <タグを縫い付けるミシン>...
機楽〜はたらく #7
機楽〜はたらく #7 最終工程 検査・ペアリング加工仕上げ 編み機とハタラク職人のモノ語り 連載企画 第七回目、 奈良県・広陵町にある靴下工場「ヤマヤ株式会社」 生産現場から、最終工程 ペアリング・検針・包装の従業員にインタビュー。 さて、いきなりですが問題です。 みなさま、写真のコレ、何と呼ぶのかご存知でしょうか? 答えは「ソッパス」「パッカー」など 呼び名は様々。 購入した靴下の付属品として一度は手にされたことも多いのではないでしょうか。 面倒な厄介者。毛嫌いされている方もいらっしゃるかと、、。 ヤマヤでは環境保護の観点からこのような付属品をなるべく減らすよう努めていますが、実はこの付属品にはワケがあるのです。 Hoffmannのようなミシン糸を使ってタグを付ける際、タグを縫い合わせた流れでそのまま検針機へと進んでいきます。 ベルトコンベアでの流れ作業時や商品の輸送時に靴下の形状が崩れないようにするためです。 Your browser does not support our video. Your browser does not support our video. <タグを縫い付けるミシン>...

機楽〜はたらく #6
機楽〜はたらく #6 靴下仕上セット加工編み機とハタラク職人のモノ語り 連載企画 第六回目、奈良県・広陵町にある靴下工場「ヤマヤ株式会社」生産現場から、靴下仕上セット加工の職人にインタビュー。靴下によっては縫製始末が必要な箇所や刺繍を施したり、スベリ止めのプリントなど、様々な業者さまに委託しています。今回は靴下工程では欠かせない仕上げ加工について。糸季で販売しているオーガニックコットン、ヤク、ウールやリネンなどの肌にあたるメインで使用する天然繊維のことを表糸と呼んでおり、 その逆の裏糸とは強度やフィット性を高めるための伸縮性のある糸のことで、「ナイロン」「ポリウレタン」などの化学繊維が裏糸に属します。 裏糸はポリウレタンを芯糸にナイロンがカバーリングされています。 熱と蒸気を加えることで糸が縮んで形が整い、伸縮性が生まれ、ほどよく伸び縮みする履き心地の良い靴下に仕上げるため形を整える裏糸はまさに縁の下の力持ち。非常に重要な役割を担っています。裏糸が本領発揮させるための仕上げ工程のことを「セット」と呼んでいます。 ジュラルミン製足型金板に靴下をはめ込み、蒸気と圧力で靴下の形を整え洗濯後の収縮を少なくなくしたり、形を整え仕上げていきます。20枚(10足)=1デカと呼ぶ単位をひとまとめに括り、持ち込みます。この機械には1周につき1デカ×5セット。周回させながらセットしていきます。※この工程では乾燥機にいれておりますが、製品になった靴下はアイロンや乾燥機はお控えください。 ▼セット工程の様子 Your browser does not support our video. Your browser does not support our video. 型板に靴下を履かせるのもスピード勝負。熟練の技が必要な工程です。 実はこのセット機、年季が入っているように見えますが、業界内ではまだ新しい方なんだとか。日本製の機械、毎日ご機嫌をうかがいながら作業を進められるそうです。 靴下のサイズや形状によって型板も様々です。 それでは平日のほぼ毎日、セットをお願いしている職人にインタビュー。 ー 製品によって蒸気の当て方など違いはありますか? はい。靴下の素材や仕上がりの風合いよって、乾燥させる時間と蒸気の圧力も調節しています。ー ヤマヤで製造した靴下はどのぐらいのペースでセットされますか? 平日はほぼ毎日、日中の気温が高まる時間帯での作業は控えるため、早朝5時半から4、5時間ほど。日によって異なりますが繁忙期は月換算では12,000〜13,000足ぐらいのペースです。ー 靴下業界で60年、長く続けてこられた秘訣などがあれば教えて下さい。 10年ほど前に大病を患い、休業を余儀なくされ、廃業を考えたときもありましたが、ヤマヤの社長さんや従業員さんの心遣いがあり、現在までやってこれました。専務さんが頑張っている様子を見て刺激をもらっています!秋・冬の商品の生産に向け6月〜10月にかけてが繁忙期。真夏の繁忙期はまさに体力勝負です。繁忙期には体力温存のため控えていますが、友人たちとのゴルフを楽しみにしていています。コースを回ると緑の中で自然と歩くことが出来、鍛えられるかな。プレイ後の入浴やビールがまた格別!ー あなたにとって靴下とは? 「されど靴下。」かな。 長崎県雲仙普賢岳麓の農家で育ち、8人兄弟の5番目。兄たちを亡くし実質跡取り候補ではありましたが家業から離れたい一心で、父の反対を押し切り集団就職で奈良へ。学生時代はテニス部に所属していて周りは靴下を履いていたけれど、我が家の暮らしは裕福ではなかったので靴下は履いたりすることはなかった、そんな私が導かれるようにこんなに長く靴下業界に身を置くとは。どこか惹かれるところがあったんでしょうね。(笑) 人生が変わりました。故郷を離れて4年ほどは一度も帰郷することがなかったそう。集団就職先では靴下編み機の調整やセット工程に携わり、その後はお人柄が功を奏し周りの働きかけがあり、靴下セット工場を設立されました。20年ほど前までには奈良県内に工場があったベビーアパレルメーカーの靴下をメインに、有名企業の靴下セットを多く請け負っていたそう。1日1,200足以上、当時はセット機械2台、1台につき3〜4名で付きっきりで24時間フル稼働していたときもあったとか。広陵町ではかつては60軒ほどあったセット工場も現在は12軒ほど。世代交代をされているところもあるようですが、機械が入手困難ということもあり廃業される同業者が相次いでいるそうです。あとがき靴下仕上セット加工の職人のお話、いかがでしたでしょうか。この製造過程はまさに蒸し風呂状態。スピードと体力勝負の立ち仕事、セット工場も機械が希少になってきており、大変貴重な存在。取材時は真夏。暑くなるからとお気遣いいただき、朝の早い時間帯に伺うことができました。「もう体力ないからな〜。」と弱音を吐かれるひとコマも。そうは仰ってもご年齢を感じさせない背筋。蒸し風呂状態で日頃お勤めされていることもあってか、お肌は艷やか。まだまだ頑張っていただきたいです。 広陵町の午前中に煙が立ち上がっているところはこのようなセット工程をされている工場さんかもしれませんので近辺を通られる機会があれば、そんな街の様子にも是非ご注目ください。次回、生産現場はいよいよ最終工程です。靴下についているアレは何故?という疑問の紐を解いていきます。どうぞお楽しみに! 企画・構成/ 清瀬 表題/ 藤原 編集/熊谷
機楽〜はたらく #6
機楽〜はたらく #6 靴下仕上セット加工編み機とハタラク職人のモノ語り 連載企画 第六回目、奈良県・広陵町にある靴下工場「ヤマヤ株式会社」生産現場から、靴下仕上セット加工の職人にインタビュー。靴下によっては縫製始末が必要な箇所や刺繍を施したり、スベリ止めのプリントなど、様々な業者さまに委託しています。今回は靴下工程では欠かせない仕上げ加工について。糸季で販売しているオーガニックコットン、ヤク、ウールやリネンなどの肌にあたるメインで使用する天然繊維のことを表糸と呼んでおり、 その逆の裏糸とは強度やフィット性を高めるための伸縮性のある糸のことで、「ナイロン」「ポリウレタン」などの化学繊維が裏糸に属します。 裏糸はポリウレタンを芯糸にナイロンがカバーリングされています。 熱と蒸気を加えることで糸が縮んで形が整い、伸縮性が生まれ、ほどよく伸び縮みする履き心地の良い靴下に仕上げるため形を整える裏糸はまさに縁の下の力持ち。非常に重要な役割を担っています。裏糸が本領発揮させるための仕上げ工程のことを「セット」と呼んでいます。 ジュラルミン製足型金板に靴下をはめ込み、蒸気と圧力で靴下の形を整え洗濯後の収縮を少なくなくしたり、形を整え仕上げていきます。20枚(10足)=1デカと呼ぶ単位をひとまとめに括り、持ち込みます。この機械には1周につき1デカ×5セット。周回させながらセットしていきます。※この工程では乾燥機にいれておりますが、製品になった靴下はアイロンや乾燥機はお控えください。 ▼セット工程の様子 Your browser does not support our video. Your browser does not support our video. 型板に靴下を履かせるのもスピード勝負。熟練の技が必要な工程です。 実はこのセット機、年季が入っているように見えますが、業界内ではまだ新しい方なんだとか。日本製の機械、毎日ご機嫌をうかがいながら作業を進められるそうです。 靴下のサイズや形状によって型板も様々です。 それでは平日のほぼ毎日、セットをお願いしている職人にインタビュー。 ー 製品によって蒸気の当て方など違いはありますか? はい。靴下の素材や仕上がりの風合いよって、乾燥させる時間と蒸気の圧力も調節しています。ー ヤマヤで製造した靴下はどのぐらいのペースでセットされますか? 平日はほぼ毎日、日中の気温が高まる時間帯での作業は控えるため、早朝5時半から4、5時間ほど。日によって異なりますが繁忙期は月換算では12,000〜13,000足ぐらいのペースです。ー 靴下業界で60年、長く続けてこられた秘訣などがあれば教えて下さい。 10年ほど前に大病を患い、休業を余儀なくされ、廃業を考えたときもありましたが、ヤマヤの社長さんや従業員さんの心遣いがあり、現在までやってこれました。専務さんが頑張っている様子を見て刺激をもらっています!秋・冬の商品の生産に向け6月〜10月にかけてが繁忙期。真夏の繁忙期はまさに体力勝負です。繁忙期には体力温存のため控えていますが、友人たちとのゴルフを楽しみにしていています。コースを回ると緑の中で自然と歩くことが出来、鍛えられるかな。プレイ後の入浴やビールがまた格別!ー あなたにとって靴下とは? 「されど靴下。」かな。 長崎県雲仙普賢岳麓の農家で育ち、8人兄弟の5番目。兄たちを亡くし実質跡取り候補ではありましたが家業から離れたい一心で、父の反対を押し切り集団就職で奈良へ。学生時代はテニス部に所属していて周りは靴下を履いていたけれど、我が家の暮らしは裕福ではなかったので靴下は履いたりすることはなかった、そんな私が導かれるようにこんなに長く靴下業界に身を置くとは。どこか惹かれるところがあったんでしょうね。(笑) 人生が変わりました。故郷を離れて4年ほどは一度も帰郷することがなかったそう。集団就職先では靴下編み機の調整やセット工程に携わり、その後はお人柄が功を奏し周りの働きかけがあり、靴下セット工場を設立されました。20年ほど前までには奈良県内に工場があったベビーアパレルメーカーの靴下をメインに、有名企業の靴下セットを多く請け負っていたそう。1日1,200足以上、当時はセット機械2台、1台につき3〜4名で付きっきりで24時間フル稼働していたときもあったとか。広陵町ではかつては60軒ほどあったセット工場も現在は12軒ほど。世代交代をされているところもあるようですが、機械が入手困難ということもあり廃業される同業者が相次いでいるそうです。あとがき靴下仕上セット加工の職人のお話、いかがでしたでしょうか。この製造過程はまさに蒸し風呂状態。スピードと体力勝負の立ち仕事、セット工場も機械が希少になってきており、大変貴重な存在。取材時は真夏。暑くなるからとお気遣いいただき、朝の早い時間帯に伺うことができました。「もう体力ないからな〜。」と弱音を吐かれるひとコマも。そうは仰ってもご年齢を感じさせない背筋。蒸し風呂状態で日頃お勤めされていることもあってか、お肌は艷やか。まだまだ頑張っていただきたいです。 広陵町の午前中に煙が立ち上がっているところはこのようなセット工程をされている工場さんかもしれませんので近辺を通られる機会があれば、そんな街の様子にも是非ご注目ください。次回、生産現場はいよいよ最終工程です。靴下についているアレは何故?という疑問の紐を解いていきます。どうぞお楽しみに! 企画・構成/ 清瀬 表題/ 藤原 編集/熊谷

機楽〜はたらく 特別編
機楽〜はたらく 編み機とハタラク職人のモノ語り 連載企画 特別編糸季の姉妹店、福岡市の六本松にある勇気を振り絞って階段を登らないと辿り着けないという靴下マニア夫妻の営むお店、六本松のくつした屋さん How’s That(ハウズザット)。 「みー」は知る人ぞ知るヤマヤ株式会社の社長令嬢。 実は元従業員でもあり、我々にとって大切な家族ような存在です。ご夫婦共に生まれも育ちも靴下のまち 広陵町ですが、結婚を機にご主人のルーツ、福岡に移住。慣れない環境でさぞご苦労があるのかと思いきや、とても楽しそう。 情緒溢れるアパートの2Fをセルフリノベーションをし、お店を構えてからこの10月で3年、日々更新されているSNSからもその盛況ぶりは伺えます。 今回は里帰りフェアと題し、8/3(水)〜8/31(水) 特設コーナーを設け、糸季で販売予定です。 ご主人「しゅん」は糸商勤務、「みー」は靴下工場勤務、という経歴のご夫妻。小さい頃から馴染みのある靴下業界に身を置き続けるお二方にインタビュー。 高校生の頃、糸季でアルバイトを始める前、社長と共に挨拶にやってきたとき、店長との会話で「私、靴下は履きませーん!」とビックリ発言も飛び出したそう。今では伝説のように語り継がれる?当時のエピソードと心境の変化をまずは尋ねてみようと思います。ー この伝説エピソード、覚えていますか?また家業を幼い頃はどう感じていましたか?みー:夏は、ですよ、夏は!何度も言われて忘れたくても忘れられません・・・!学生の頃は特に家業を気にしたこともなかったです。うちは代々靴下を作るもんなんだと。ただ、工場で働く人たちの姿を漠然とかっこいいな〜と思っていたことは覚えています。ちなみに今では夏でも靴下マストです。 ー ヤマヤ勤務時代、父娘で仲良く歩いて通勤する微笑ましい姿が脳裏に焼き付いているのですが、実際に一緒に仕事をされていかがでしたか?みー 父は真面目な性格ですが、物づくりに対する姿勢は想像以上で、正直、経営は大丈夫なのかと心配したこともあります。ですが、年数を重ねてやっと意図に気付くことができたりしてその度にすごいなぁと、今では純粋に尊敬しています。 ー また生まれ育った町を離れ、福岡での暮らしに文化の違いなど感じたことはありますか?しゅん 元々福岡にルーツがあるということもあり、大きなカルチャーショックはありませんでした。むしろ「ただいま」という気持ちの方が大きかったですね。みー 歴史的な理由からか、奈良と通づるところが多く、どちらかというと親近感の方があります。でも関西の言葉が恋しくなることはありますね。ー How’s Thatコンセプト「タンスに返ってくるのが待ち遠しくなる靴下」一番のこだわりを教えてください。しゅん ローゲージ靴下のこだわりの結晶がHow's Thatですので、挙げればキリがありません!一度履いて頂けるとご理解頂けると自負しています。 ー 今後挑戦したいことなどあれば聞かせてください。 みー 福岡だけでなく、九州中の人に奈良の靴下の良さを知ってもらいたいです。さらに奈良の技術と九州の素材を組み合わせるといったような地域をまたいだことがしたいですね。福岡で工場見学ができるような基地も作ってみたいし、、やってみたいことはたくさんあります。 しゅん 欧米進出も常に見据えています。さらに靴下を祖業とし軸を起きつつ、好奇心の赴くままに靴下以外の活動の幅も拡げていきたいと思います。 ー あなたにとって靴下とは?しゅん いろいろな事に目を向けてきたつもりですが、地場産業の靴下が真っ先に思い付く生涯の仕事にしたいアイテムでした。一蓮托生の関係だと思っています みー ホームみたいなものでしょうか。靴下はいつでも帰ることのできる場所、みたいな。生き方を迷ってしまっても、私たちには靴下がある。いつでも戻ることのできる、そして受け入れてくれる安心感があります。 こちらのシリーズは針数56本の古い日本製の編み機でゆっくり時間をかけて編んでます。 あとがき特別編、いかがでしたでしょうか。How’s Thatは「これ、どう?」という意味。ようやく糸季でも「これ、どう?」言える日が近づいてきました。ワクワクです。個人的にもゲットしたいなと思っているカラフルな撚糸が特徴のオリジナル感あふれる靴下、サイズ展開もさまざまご用意いただきますのでこの機会に是非お手にとってご覧ください。紹介しました実店舗は福岡の中心地から少し足を伸ばした立地のようですので、勇気を振り絞って?是非訪れてみてください。足だけでなく心まで奪われる靴下があるようです。SNSの文中に必ず掲載されているご夫妻それぞれのお茶目なひとことコメント発信も楽しいので是非ご注目くださいね。次回は生産現場の連載に戻り、まだまだあるその後のアレコレを追っていきます。どうぞお楽しみに! 企画・構成/ 清瀬 表題/ 藤原 編集/熊谷
機楽〜はたらく 特別編
機楽〜はたらく 編み機とハタラク職人のモノ語り 連載企画 特別編糸季の姉妹店、福岡市の六本松にある勇気を振り絞って階段を登らないと辿り着けないという靴下マニア夫妻の営むお店、六本松のくつした屋さん How’s That(ハウズザット)。 「みー」は知る人ぞ知るヤマヤ株式会社の社長令嬢。 実は元従業員でもあり、我々にとって大切な家族ような存在です。ご夫婦共に生まれも育ちも靴下のまち 広陵町ですが、結婚を機にご主人のルーツ、福岡に移住。慣れない環境でさぞご苦労があるのかと思いきや、とても楽しそう。 情緒溢れるアパートの2Fをセルフリノベーションをし、お店を構えてからこの10月で3年、日々更新されているSNSからもその盛況ぶりは伺えます。 今回は里帰りフェアと題し、8/3(水)〜8/31(水) 特設コーナーを設け、糸季で販売予定です。 ご主人「しゅん」は糸商勤務、「みー」は靴下工場勤務、という経歴のご夫妻。小さい頃から馴染みのある靴下業界に身を置き続けるお二方にインタビュー。 高校生の頃、糸季でアルバイトを始める前、社長と共に挨拶にやってきたとき、店長との会話で「私、靴下は履きませーん!」とビックリ発言も飛び出したそう。今では伝説のように語り継がれる?当時のエピソードと心境の変化をまずは尋ねてみようと思います。ー この伝説エピソード、覚えていますか?また家業を幼い頃はどう感じていましたか?みー:夏は、ですよ、夏は!何度も言われて忘れたくても忘れられません・・・!学生の頃は特に家業を気にしたこともなかったです。うちは代々靴下を作るもんなんだと。ただ、工場で働く人たちの姿を漠然とかっこいいな〜と思っていたことは覚えています。ちなみに今では夏でも靴下マストです。 ー ヤマヤ勤務時代、父娘で仲良く歩いて通勤する微笑ましい姿が脳裏に焼き付いているのですが、実際に一緒に仕事をされていかがでしたか?みー 父は真面目な性格ですが、物づくりに対する姿勢は想像以上で、正直、経営は大丈夫なのかと心配したこともあります。ですが、年数を重ねてやっと意図に気付くことができたりしてその度にすごいなぁと、今では純粋に尊敬しています。 ー また生まれ育った町を離れ、福岡での暮らしに文化の違いなど感じたことはありますか?しゅん 元々福岡にルーツがあるということもあり、大きなカルチャーショックはありませんでした。むしろ「ただいま」という気持ちの方が大きかったですね。みー 歴史的な理由からか、奈良と通づるところが多く、どちらかというと親近感の方があります。でも関西の言葉が恋しくなることはありますね。ー How’s Thatコンセプト「タンスに返ってくるのが待ち遠しくなる靴下」一番のこだわりを教えてください。しゅん ローゲージ靴下のこだわりの結晶がHow's Thatですので、挙げればキリがありません!一度履いて頂けるとご理解頂けると自負しています。 ー 今後挑戦したいことなどあれば聞かせてください。 みー 福岡だけでなく、九州中の人に奈良の靴下の良さを知ってもらいたいです。さらに奈良の技術と九州の素材を組み合わせるといったような地域をまたいだことがしたいですね。福岡で工場見学ができるような基地も作ってみたいし、、やってみたいことはたくさんあります。 しゅん 欧米進出も常に見据えています。さらに靴下を祖業とし軸を起きつつ、好奇心の赴くままに靴下以外の活動の幅も拡げていきたいと思います。 ー あなたにとって靴下とは?しゅん いろいろな事に目を向けてきたつもりですが、地場産業の靴下が真っ先に思い付く生涯の仕事にしたいアイテムでした。一蓮托生の関係だと思っています みー ホームみたいなものでしょうか。靴下はいつでも帰ることのできる場所、みたいな。生き方を迷ってしまっても、私たちには靴下がある。いつでも戻ることのできる、そして受け入れてくれる安心感があります。 こちらのシリーズは針数56本の古い日本製の編み機でゆっくり時間をかけて編んでます。 あとがき特別編、いかがでしたでしょうか。How’s Thatは「これ、どう?」という意味。ようやく糸季でも「これ、どう?」言える日が近づいてきました。ワクワクです。個人的にもゲットしたいなと思っているカラフルな撚糸が特徴のオリジナル感あふれる靴下、サイズ展開もさまざまご用意いただきますのでこの機会に是非お手にとってご覧ください。紹介しました実店舗は福岡の中心地から少し足を伸ばした立地のようですので、勇気を振り絞って?是非訪れてみてください。足だけでなく心まで奪われる靴下があるようです。SNSの文中に必ず掲載されているご夫妻それぞれのお茶目なひとことコメント発信も楽しいので是非ご注目くださいね。次回は生産現場の連載に戻り、まだまだあるその後のアレコレを追っていきます。どうぞお楽しみに! 企画・構成/ 清瀬 表題/ 藤原 編集/熊谷

機楽〜はたらく #5
機楽〜はたらく 編み機とハタラク職人のモノ語り 連載企画 第五回目、 奈良県・広陵町にある靴下工場「ヤマヤ株式会社」 生産現場から、裏摘み・返し・傷見工程などの職人にインタビュー。 靴下工程では機械だけではなく、人の手と目が欠かせない重要な工程があります。 それが今回ご紹介する「裏摘み」と「傷見」という工程です。 柄物の靴下をお持ちの方は是非、靴下の内側にご注目ください。 何やら糸がうじゃうじゃ、、、と写真のようになっていることもあるかと思います。 筒状に編み立てていく中で糸が渡ったままになっています。 着用時に足の指が引っかからないように片足ずつ1枚1枚手作業で糸の切れ端を処理していく地道な作業が「裏摘み」という工程です。 自動トリマー機という機械もあるようですが、ヤマヤでは導入していないのでまだまだ人の手と目を頼りにしています。 ちなみに写真の靴下はHoffmann22AW商品、9-1083|コットン Play music柄(※加筆 ご好評につき完売いたしました) 編み目の乱れを整えたり、破損がないかを一枚一枚、確認する作業が「傷見(きずみ)」という 工程。靴下を表に返し、「傷見板」にかぶせて検査します。 画像のような柄物靴下は編立の段階で少し糸が混ざる場合があります。 混在した糸を抜く後工程で修繕が必要な部分がすぐに分かるよう、シールで印をつけています。 これらの工程では多くの人員が必要で、社内に勤務する従業員の他、居職(いじょく)従業員にも連日のようにお仕事を担っていただいています。 ヤマヤでは自社ブランドの他、OEM事業もしており、情報開示はできませんが人気のアパレルブランド靴下を実はヤマヤで作っていたりします。 納期に間に合わせるべく数をこなしてナンボ。ずっと座りっぱなしでの細かい作業には大変なご苦労があります。 無理をお願いすることも多く、「急ぎの分が仕上がりましたよ!」とご連絡をいただく度に感謝の気持ちで胸がいっぱいになります。 それでは今回は1番キャリアの長い、ガラボウソックスなどの特殊な靴下から、編み柄が複雑で細かなチェックが必要な商品をメインにお任せしているベテランの居職従業員にインタビュー。 ー 編み目やキズなどの検査は大変細かく気の抜けない作業ですが、その中でも難しく感じたりすることはなんですか? 居職員 A品(製品となる品)、B品(キズなどがある商品)の判断を下すときです。見た目で明らかに判断しやすいキズは良いのですが、厳しく判断をする場合もあり、心苦しく感じることもあります。 ー 1日の作業量は多い日でどのぐらいでしょうか? 居職員 毎日平均して500〜700足、繁忙期には1,000足程度です。靴下の種類などにより作業時間はさまざまです。 ー ご自宅での作業にあたりオン・オフの切替時に大切にされていることなどをお聞かせください。 居職員 夫が朝早くに出勤するので、朝の早い段階で家事を一通り済ませることがルーティーン。自分のペースで作業を進めることができ、細かい作業もあまり苦痛に感じていません。性に合っているんだと思います。お花が好きなので一段落つく度に鉢植えの手入れをしたりすること、それが切替になっていると思います。 ー 最後に尋ねます。あなたにとって靴下とは? 居職員 生活の一部。年齢を重ねても仕事ができることで毎日の生活にもメリハリが出来、1日がとても充実しています。仕事がなかったらだらしなく過ごしていると思うので、仕事ができることに感謝、感謝です! 写真には写しきれないほど色鮮やかなお花たち。玄関先に沢山飾られていました。 花を愛する人は心清き人、という歌があるように、とても謙虚な方。 普段は電話でお礼をお伝えすることしかできなかったので、このインタビューを機にお人柄も知れてとても心温まりました。 さて、続いてのインタビューは居職先や外注業者へ靴下を配達する専属ドライバーさんです。 70歳を過ぎても1袋が百足前後と相当な重量になる集荷袋の配達・荷降ろしなど。 暑い日・寒い日も関係なくアチコチ駆け回り、バリバリご活躍です。 実は配達の他、教鞭を執っていらっしゃるとても博識な紳士です。 言葉遊びがお好きなようで、知的な笑いをドライブ中に考えては話しかけてくださり、従業員を和ませてくれます。 ー 居職や委託業者、多い日では何軒くらい訪問しますか? 配達員 居職先は8軒ほど。その日によって行き先は異なります。 ― 作業内容を伝える際、気をつけていることはありますか? 配達員 「作業内容が不明な場合、電話などで直接ヤマヤの担当者へ確認してください」と伝えています。...
機楽〜はたらく #5
機楽〜はたらく 編み機とハタラク職人のモノ語り 連載企画 第五回目、 奈良県・広陵町にある靴下工場「ヤマヤ株式会社」 生産現場から、裏摘み・返し・傷見工程などの職人にインタビュー。 靴下工程では機械だけではなく、人の手と目が欠かせない重要な工程があります。 それが今回ご紹介する「裏摘み」と「傷見」という工程です。 柄物の靴下をお持ちの方は是非、靴下の内側にご注目ください。 何やら糸がうじゃうじゃ、、、と写真のようになっていることもあるかと思います。 筒状に編み立てていく中で糸が渡ったままになっています。 着用時に足の指が引っかからないように片足ずつ1枚1枚手作業で糸の切れ端を処理していく地道な作業が「裏摘み」という工程です。 自動トリマー機という機械もあるようですが、ヤマヤでは導入していないのでまだまだ人の手と目を頼りにしています。 ちなみに写真の靴下はHoffmann22AW商品、9-1083|コットン Play music柄(※加筆 ご好評につき完売いたしました) 編み目の乱れを整えたり、破損がないかを一枚一枚、確認する作業が「傷見(きずみ)」という 工程。靴下を表に返し、「傷見板」にかぶせて検査します。 画像のような柄物靴下は編立の段階で少し糸が混ざる場合があります。 混在した糸を抜く後工程で修繕が必要な部分がすぐに分かるよう、シールで印をつけています。 これらの工程では多くの人員が必要で、社内に勤務する従業員の他、居職(いじょく)従業員にも連日のようにお仕事を担っていただいています。 ヤマヤでは自社ブランドの他、OEM事業もしており、情報開示はできませんが人気のアパレルブランド靴下を実はヤマヤで作っていたりします。 納期に間に合わせるべく数をこなしてナンボ。ずっと座りっぱなしでの細かい作業には大変なご苦労があります。 無理をお願いすることも多く、「急ぎの分が仕上がりましたよ!」とご連絡をいただく度に感謝の気持ちで胸がいっぱいになります。 それでは今回は1番キャリアの長い、ガラボウソックスなどの特殊な靴下から、編み柄が複雑で細かなチェックが必要な商品をメインにお任せしているベテランの居職従業員にインタビュー。 ー 編み目やキズなどの検査は大変細かく気の抜けない作業ですが、その中でも難しく感じたりすることはなんですか? 居職員 A品(製品となる品)、B品(キズなどがある商品)の判断を下すときです。見た目で明らかに判断しやすいキズは良いのですが、厳しく判断をする場合もあり、心苦しく感じることもあります。 ー 1日の作業量は多い日でどのぐらいでしょうか? 居職員 毎日平均して500〜700足、繁忙期には1,000足程度です。靴下の種類などにより作業時間はさまざまです。 ー ご自宅での作業にあたりオン・オフの切替時に大切にされていることなどをお聞かせください。 居職員 夫が朝早くに出勤するので、朝の早い段階で家事を一通り済ませることがルーティーン。自分のペースで作業を進めることができ、細かい作業もあまり苦痛に感じていません。性に合っているんだと思います。お花が好きなので一段落つく度に鉢植えの手入れをしたりすること、それが切替になっていると思います。 ー 最後に尋ねます。あなたにとって靴下とは? 居職員 生活の一部。年齢を重ねても仕事ができることで毎日の生活にもメリハリが出来、1日がとても充実しています。仕事がなかったらだらしなく過ごしていると思うので、仕事ができることに感謝、感謝です! 写真には写しきれないほど色鮮やかなお花たち。玄関先に沢山飾られていました。 花を愛する人は心清き人、という歌があるように、とても謙虚な方。 普段は電話でお礼をお伝えすることしかできなかったので、このインタビューを機にお人柄も知れてとても心温まりました。 さて、続いてのインタビューは居職先や外注業者へ靴下を配達する専属ドライバーさんです。 70歳を過ぎても1袋が百足前後と相当な重量になる集荷袋の配達・荷降ろしなど。 暑い日・寒い日も関係なくアチコチ駆け回り、バリバリご活躍です。 実は配達の他、教鞭を執っていらっしゃるとても博識な紳士です。 言葉遊びがお好きなようで、知的な笑いをドライブ中に考えては話しかけてくださり、従業員を和ませてくれます。 ー 居職や委託業者、多い日では何軒くらい訪問しますか? 配達員 居職先は8軒ほど。その日によって行き先は異なります。 ― 作業内容を伝える際、気をつけていることはありますか? 配達員 「作業内容が不明な場合、電話などで直接ヤマヤの担当者へ確認してください」と伝えています。...

機楽〜はたらく #4
編み機とハタラク職人のモノ語り 連載企画 第四回目、 奈良県・広陵町にある靴下工場「ヤマヤ株式会社」 生産現場から、先縫い工程職人にインタビュー。 さて、いきなりですがみなさまが履いている靴下、つま先にご注目ください。 写真のように糸季の靴下ではつま先のポイントになるよう、赤い糸で縫われている商品もありますが、商品の大半はあまり目立たないように縫製されているかと思います。何故このつま先を縫う工程が生じるのかを今回ご紹介していきます。筒状に編まれた靴下生地のつま先側を専用のミシンで縫製して口を閉じています。このつま先部分を縫い合わせる作業工程を「ロッソ」や「先縫い」と私たちは言っています。前回の記事で紹介したダブルシリンダーの機械で筒状に編み立てられた靴下は、つま先部に次の履き口がつながっていて、長ーーーい状態で連続しています。 ▼連結している様子がこちら Your browser does not support our video. この連なった状態の靴下を切り離す工程のことを“抜き”といいます。 ▼ハサミで両サイドに切り込みを入れ、糸を抜いていきます。 すると連結部分が動画のようにスルッと切り離されます。 Your browser does not support our video. 連結部分は「捨て糸」と呼んでいます。 編み機によってはつま先部分も縫製する機能を備えた「オートリンキング」もあります。リンキング式で編みあがったつま先部分の縫い目は足の当たりが良いという特徴があります。主に、ミシンだと縫い目が目立ちやすくなるハイゲージの靴下に適していますが、ソックスの形状や使用する糸によっては採用できない場合もあります。 糸季ではこれまで靴下端材、ロッソ輪っかを幾度と紹介いたしましたが、この「先縫い」工程により、輪っかができます。 ▼天板上部にご注目ください Your browser does not support...
機楽〜はたらく #4
編み機とハタラク職人のモノ語り 連載企画 第四回目、 奈良県・広陵町にある靴下工場「ヤマヤ株式会社」 生産現場から、先縫い工程職人にインタビュー。 さて、いきなりですがみなさまが履いている靴下、つま先にご注目ください。 写真のように糸季の靴下ではつま先のポイントになるよう、赤い糸で縫われている商品もありますが、商品の大半はあまり目立たないように縫製されているかと思います。何故このつま先を縫う工程が生じるのかを今回ご紹介していきます。筒状に編まれた靴下生地のつま先側を専用のミシンで縫製して口を閉じています。このつま先部分を縫い合わせる作業工程を「ロッソ」や「先縫い」と私たちは言っています。前回の記事で紹介したダブルシリンダーの機械で筒状に編み立てられた靴下は、つま先部に次の履き口がつながっていて、長ーーーい状態で連続しています。 ▼連結している様子がこちら Your browser does not support our video. この連なった状態の靴下を切り離す工程のことを“抜き”といいます。 ▼ハサミで両サイドに切り込みを入れ、糸を抜いていきます。 すると連結部分が動画のようにスルッと切り離されます。 Your browser does not support our video. 連結部分は「捨て糸」と呼んでいます。 編み機によってはつま先部分も縫製する機能を備えた「オートリンキング」もあります。リンキング式で編みあがったつま先部分の縫い目は足の当たりが良いという特徴があります。主に、ミシンだと縫い目が目立ちやすくなるハイゲージの靴下に適していますが、ソックスの形状や使用する糸によっては採用できない場合もあります。 糸季ではこれまで靴下端材、ロッソ輪っかを幾度と紹介いたしましたが、この「先縫い」工程により、輪っかができます。 ▼天板上部にご注目ください Your browser does not support...