機楽〜はたらく 特別編

機楽〜はたらく 特別編

機楽〜はたらく 

編み機とハタラク職人のモノ語り 
連載企画 特別編

糸季の姉妹店、福岡市の六本松にある勇気を振り絞って階段を登らないと辿り着けないという
靴下マニア夫妻の営むお店、六本松のくつした屋さん How’s That(ハウズザット)。

「みー」は知る人ぞ知るヤマヤ株式会社の社長令嬢。
実は元従業員でもあり、我々にとって大切な家族ような存在です。

ご夫婦共に生まれも育ちも靴下のまち 広陵町ですが、結婚を機にご主人のルーツ、福岡に移住。
慣れない環境でさぞご苦労があるのかと思いきや、とても楽しそう。

情緒溢れるアパートの2Fをセルフリノベーションをし、お店を構えてからこの10月で3年、
日々更新されているSNSからもその盛況ぶりは伺えます。

今回は里帰りフェアと題し、8/3(水)〜8/31(水) 特設コーナーを設け、糸季で販売予定です。


ご主人「しゅん」は糸商勤務、「みー」は靴下工場勤務、という経歴のご夫妻。
小さい頃から馴染みのある靴下業界に身を置き続けるお二方にインタビュー。


高校生の頃、糸季でアルバイトを始める前、社長と共に挨拶にやってきたとき、
店長との会話で「私、靴下は履きませーん!」とビックリ発言も飛び出したそう。
今では伝説のように語り継がれる?当時のエピソードと心境の変化をまずは尋ねてみようと思います。

ー この伝説エピソード、覚えていますか?また家業を幼い頃はどう感じていましたか?

みー:夏は、ですよ、夏は!何度も言われて忘れたくても忘れられません・・・!学生の頃は特に家業を気にしたこともなかったです。うちは代々靴下を作るもんなんだと。ただ、工場で働く人たちの姿を漠然とかっこいいな〜と思っていたことは覚えています。
ちなみに今では夏でも靴下マストです。


ー ヤマヤ勤務時代、父娘で仲良く歩いて通勤する微笑ましい姿が脳裏に焼き付いているのですが、実際に一緒に仕事をされていかがでしたか?

みー 父は真面目な性格ですが、物づくりに対する姿勢は想像以上で、正直、経営は大丈夫なのかと心配したこともあります。ですが、年数を重ねてやっと意図に気付くことができたりしてその度にすごいなぁと、今では純粋に尊敬しています。  

ー また生まれ育った町を離れ、福岡での暮らしに文化の違いなど感じたことはありますか?

しゅん 元々福岡にルーツがあるということもあり、大きなカルチャーショックはありませんでした。むしろ「ただいま」という気持ちの方が大きかったですね。

みー 歴史的な理由からか、奈良と通づるところが多く、どちらかというと親近感の方があります。でも関西の言葉が恋しくなることはありますね。

ー How’s Thatコンセプト「タンスに返ってくるのが待ち遠しくなる靴下」一番のこだわりを教えてください。

しゅん ローゲージ靴下のこだわりの結晶がHow's Thatですので、挙げればキリがありません!一度履いて頂けるとご理解頂けると自負しています。

 

ー 今後挑戦したいことなどあれば聞かせてください。

みー 福岡だけでなく、九州中の人に奈良の靴下の良さを知ってもらいたいです。さらに奈良の技術と九州の素材を組み合わせるといったような地域をまたいだことがしたいですね。福岡で工場見学ができるような基地も作ってみたいし、、やってみたいことはたくさんあります。

しゅん 欧米進出も常に見据えています。さらに靴下を祖業とし軸を起きつつ、好奇心の赴くままに靴下以外の活動の幅も拡げていきたいと思います。


ー あなたにとって靴下とは?
しゅん いろいろな事に目を向けてきたつもりですが、地場産業の靴下が真っ先に思い付く生涯の仕事にしたいアイテムでした。一蓮托生の関係だと思っています

みー ホームみたいなものでしょうか。靴下はいつでも帰ることのできる場所、みたいな。生き方を迷ってしまっても、私たちには靴下がある。いつでも戻ることのできる、そして受け入れてくれる安心感があります。


 こちらのシリーズは針数56本の古い日本製の編み機でゆっくり時間をかけて編んでます。

 

あとがき

特別編、いかがでしたでしょうか。
How’s Thatは「これ、どう?」という意味。
ようやく糸季でも「これ、どう?」言える日が近づいてきました。ワクワクです。
個人的にもゲットしたいなと思っているカラフルな撚糸が特徴のオリジナル感あふれる靴下、
サイズ展開もさまざまご用意いただきますのでこの機会に是非お手にとってご覧ください。
紹介しました実店舗は福岡の中心地から少し足を伸ばした立地のようですので、
勇気を振り絞って?是非訪れてみてください。足だけでなく心まで奪われる靴下があるようです。
SNSの文中に必ず掲載されているご夫妻それぞれのお茶目なひとことコメント発信も楽しいので是非ご注目くださいね。

次回は生産現場の連載に戻り、まだまだあるその後のアレコレを追っていきます。どうぞお楽しみに!
 
企画・構成/ 清瀬  表題/ 藤原 編集/熊谷

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