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新商品のお知らせ

サイズ表記変更のお知らせ

いつも糸季をご愛顧いただき誠にありがとうございます。

この度、一部製品のサイズ表記を見直し、下記のとおり変更することといたしました。

サイズ表記のみの変更のため、製品の仕様には変更ございません。
順次新表記に切り替えておりますので、しばらくの間は旧表記と新表記が混在する可能性がございます。
ご不便をおかけいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

対象製品:サイズ表記「28〜30cm」製品
変更内容:サイズ表記「27.5〜29.5cm」に変更

ギフトラッピングについて

季節のおすすめ

日差しが気になる季節、UV対策に

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日中の気になる紫外線、室内の冷房対策にもおすすめのアイテム 

Hoffmann22SS

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シーズンテーマ「香り」 マスク生活が続く中、 人通りの少ない道でマスクを取ってみると道にも香りがあり、 それに反応して心が動くことにきづきます。 そんな香りを通して感じる 「心地よさ」「楽しさ」「懐かしさ」などをソックスで表現しました。 

長くご愛用いただくために

靴下のお手入れ

オーガニックコットン商品について

オーガニックコットン商品には、黒い斑点や糸くずのようなものが見えるものがあります。これは、オーガニックコットンを収穫する際に付着した葉や種が取り除ききれず付着したものです。
特に生成(キナリ)は綿本来の色で染色や漂白を施していない為、黒く斑点が目立ってしまいます。
(一般的に流通している純白のコットンは漂白しているため黒い斑点も目立ちません。)

汚れているわけではありませんので、問題なくご使用いただけます。
紡績する工程でも綿本来のやわらかな風合いを残すためにできるだけ化学処理をせず仕上げています。そのため黒い斑点をすべて取り除くことは難しくその点をご理解いただけますと幸いです。

お洗濯について

少しでも長く履いていただけるように

糸季の靴下は、糸・糸の染め方にこだわり、ひとつひとつ丁寧に編み立てています。
ですので、靴下を消耗品とは考えておりません。
ほんの少しの手間で、靴下は長持ちしてくれます。

糸季の靴下を長く履いていただけますように、以下の手順でお洗濯いただくことをおすすめします。

ポイントは、

  • ニットを洗うときのことを思い出すこと と、
  • 裏返し洗い です。

 

1・靴下の表側を軽くはたき、ホコリをはらう

  • 乾いた状態ではらうのがポイント
    (表側につく泥・砂汚れは水に溶けないため)

2・靴下を裏返す

  • 汚れ落ちと生地の傷み防止のため。
    ( 詳しくは後ほど )

3・手洗いがベスト! ( 洗濯機も可 )

  • 洗濯機可でも、手洗いがおすすめ
  • 洗濯機を使う場合は、ネットに入れて、手洗いコース・おしゃれ着洗い(洗濯機メーカーにより名称は異なります)などの水流がやさしい設定で洗う。

    4・履き口を上にして陰干し

    • 履き口・ゴム部分を上にします。(ゴムの劣化を防ぐため)
      裏返しのまま干してもOK。
    • 直射日光を避け、陰干し。(生地の傷みを防ぐため)

      - 裏返し洗いの理由 -  

      • 靴下の裏側にはニオイの元になる皮脂や汗などの汚れが付着します。裏返して洗うことで付着した汚れから発生する雑菌の繁殖を防ぎ、嫌なニオイを抑えることができます。
      • 繊維は摩擦によるダメージを受けやすいので、裏返して洗うことで風合いが守られます。色落ちや毛玉、毛羽立ちも起こしにくくなります。

        -洗濯表示-

        糸季の靴下のほとんどが、以下の洗濯表示です。
        洗濯機使用可ですが、上に書いたとおり 手洗いを推奨 しています。

        洗濯表示 洗濯 漂白 洗濯表示乾燥

        液温は30℃を限度とし、洗濯機で非常に弱い洗濯ができる

        塩素系及び酸素系漂白剤の使用禁止 タンブル乾燥禁止
        日陰 吊り干し アイロン禁止 ドライクリーニング禁止
        日陰のつり干しがよい アイロン仕上げ禁止 ドライクリーニング禁止

        ORGANIC GARDENの商品について

        • 防縮加工をしていませんので、洗濯後多少の縮みが出ます。
        • 製品により、熱に弱い弾性糸を使用していますのでアイロンや乾燥機のご使用はお避けください。
        • 薬品洗浄、漂白などをしていない原綿のままなので綿花の茎やかすが混じってますが、洗濯をしていくうちに良くなります。
        • カラード・コットン製品は日光により色が変化していきます。
          茶色は色が濃くなり、グリーンは茶色、またはグレーがかった色に変化していきます。これは天然のカラード・コットンならではの独自の変化です。
          洗濯時には環境や健康に配慮した、せっけんをお使いいただくことをおすすめします。※特に糸季では、がんこ本舗さんの洗剤をおすすめしています。

        環境と人に優しいおすすめの洗剤

        がんこ本舗

        糸季でおすすめしている洗濯洗剤を作られている「がんこ本舗」さんは20年以上も前から排水を汚さず、環境に配慮しながらも洗い上がりはスッキリで肌にもやさしい洗剤作りに取り組まれています。(かわいい紙段ボール包装も、プラスチックによる海洋汚染防止の為とのことです)

        糸季では「海へ…」「海へ…Step」両方取り扱っておりますが、特に「海へ…Step」は「すすぎ0回」という驚きのキーワードで注目を集めています。

        改めて特徴をまとめると、

        1:すすぎは0回でOK!

        その理由は「再付着防止剤」の働きにより、洗い工程で衣類から落ちた汚れが衣類につくことを防いでくれます。
        ドラム式の場合でも、すすぎ1回でOKです。
        使用する水が少なくてエコな上に、節約と時短にもつながります。

        2:シルク・ウール・カシミヤなどのドライマークも洗える!分け洗い不要で手間いらず!

        洗剤の液性が中性の為、強いアルカリが苦手なドライマーク推奨素材も洗えます。分けて洗う手間がなくなることで、こちらも使用する水が少なくてエコな上に、節約と時短にもつながります。

        3:洗いあがりふんわり柔軟剤いらず・タオルや赤ちゃんの肌着洗いにも

        水中にできる細かい気泡が繊維の奥にまで浸透することで、繊維1本1本が立ち上がり柔軟剤なしでもふんわり仕上がります。
        パッチテスト・スティンギングテスト・アレルギーテストを行い、日本皮膚科学会認定専門医による安全性が証明されています。

        合成香料・リン・漂白剤・防腐剤・蛍光剤などの添加物不使用で、洗濯中はラベンダー精油の心地よい香りが楽しめます。

        赤ちゃん用に特別な洗剤を買う必要もありません。

        :::::::::::::::::::::::::

        なんと水で希釈することでキッチンやお風呂、床や窓のお掃除にも使えるんです。

        <軽い汚れ用>拭き掃除(窓・フローリング・家具・壁)・食器洗いなど
        スプレーボトルなどに、「海へ…Step」15ml、水225mlを入れて使います。(「海へ…Step」1に対して、水15の割合)

        <がんこ汚れ用>換気扇・ガスコンロ・グリル・お風呂・トイレ・洗車など
        スプレーボトルなどに、「海へ…Step」45ml、水180mlを入れて使います。(「海へ…Step」1に対して、水4の割合)

        ※お掃除には「巻き巻きがんこクロス」もおすすめ

        <がんこ本舗さんの商品パンフレットから抜粋し、編集しております>

        :::::::::::::::::::::::::

        このように思わず使いたくなる特徴を持つ「海へ…Step」

        重曹やクエン酸などのナチュラルな洗浄剤との併用も可能です。

        また、すすぎ1回推奨の「海へ…」もすすぎ回数以外の特徴はほぼ変わらないエコで肌にやさしい洗剤なので、まずはこちらを試してみるのもいいかもしれません。(スタッフも実際に使用していますが、繊細なシルクのインナーソックスなども柔らかく洗い上げてくれています。)

         

        special contents

        特集・読みもの

        編み機とハタラク職人のモノ語り

        機楽-はたらく-

        #1 <前編>

        機楽〜はたらく

        編み機とハタラク職人のモノ語り はじまります。

        連載企画 第一回目、

        奈良県・広陵町にある靴下工場「ヤマヤ株式会社」

        代表取締役社長 野村佳照 、取締役専務 野村泰嵩 親子にインタビュー < 前編 >


        今回は、現在の社屋から徒歩数分の距離にある、社長自邸敷地内の旧工場を訪問しました。




        ーヤマヤは昨年100周年を迎えました。その歴史の中で代々受け継がれてきていることはありますか?

        社長 祖母より「代々、我が事よりひと様のことを大切に思う家筋」という話を聞かされてきました。昭和58年、個人経営から法人に改組する際、先祖のその精神を引き継ぐ意味で、江戸時代文政期に木綿業を創業した「疋相村弥兵衛」以来の屋号であった「山や」の名称を用い、山屋株式会社としました。平成4年、CIcorporate identity)導入を機に、社名をヤマヤ株式会社に改称しました。

         

        ー家業について子どものころ、どう感じていましたか?

        専務 脇役的な立ち位置ではありながら、さりげなく個性も表現できる靴下というアイテムに、とても魅力を感じていました。幼い頃から服や鞄などのファッションにずっと興味はあったので、その一部である靴下の生産に家業を継ぐ形で携わることは、すごく自然にイメージできました。今思うと、大学や就職先などの進路の選択の際には、将来的な靴下工場での勤務を視野に入れて、無意識の内に少しでも役立つような道を選んできたと思います。

         

         

        ー旧工場には 「安定した高品質」の文字が掲げられていますが、そのために配慮や工夫されていることは?

         社長 品質をとは何かと問うと、人によりまちまちの答えが返ってくると思いますが、一般的には、キズやヨゴレがなく、生地の調整がとれていて、丈や横伸びに支障がなく、外見も整っている靴下、と言えます。ところが、そのような品物ができあがっても、それと同じものを本生産で再現しなければ意味がありません。同じように作ればいいだけのこと、と思われるでしょうが、それが難しいのです。気温や湿度により糸の状態が変化します。コーンに巻かれた糸の形状も変化します。糸の通り道に綿ぼこりが溜まります。常に、編み上がりの生地をチェックする必要があるのです。いい品物を確かな品質で安定して作る、という意味で、「安定した高品質」という言葉を標語として、旧工場に掲げました。その考えは、ヤマヤのものづくり基本的な考えとして今も変わりありません。

         

        ーこの旧工場での思い出などがあれば教えて下さい。

        専務 よく兄弟で卓球をしたことを覚えています。また広い空間があるのに、全く生かされていない現状について、よく何かできないかと考えを巡らせたことも記憶しています。ここをリノベーションして住まいにすることも考えましたが、結果的にはなるべく多くの方が訪れることができる空間にしたいと考え、店舗・ギャラリーとしての展開を決めました。

         

        あとがき

        野村親子はインタビューでもあったように家業であるものづくりや考え方を共にし、これまで歩んで参りました。

        このように改めて話を聞く機会が少ない中、この連載はわたしたち従業員にもヤマヤについて学ぶきっかけとなり、

        多くの方に知っていただけることを嬉しく思っています。

        旧工場の新展開については、また別途お知らせしますね。

        暑い中、長年の蓄積された編み機の埃を社長自らが懸命に拭っている様子にもご注目ください。

        次回、後編では更に深くたずねていきます。

        みなさまへ想いがとどきますよう、心をこめて連載していきます。どうぞお楽しみに!

         

        企画・構成/ 清瀬  表題/ 藤原 編集/熊谷

        #2 <後編>

        機楽〜はたらく

        編み機とハタラク職人のモノ語り 

        連載企画 第二回目、

        奈良県・広陵町にある靴下工場「ヤマヤ株式会社」

        代表取締役社長 野村佳照 、取締役専務 野村泰嵩 親子にインタビュー < 後編 >

         

         

        ー1994年、「ORGANIC GARDEN」「Hoffman」2つのファクトリーブランドを立ち上げた経緯、当時の様子など教えてください。


        社長 戦後の高度経済成長に陰りが見え出し、1971年には1ドル360円という固定相場制が終了すると、韓国や中国から輸入品が増えるようになりました。このままでは、製造業に未来は無い、という危機感から、自社製品を作り自らの手で販売する自立工場を目指しました。ハートデザイン戸田氏の協力を得て、アパレルに精通したプランニング会社を加え、1994年 インポートテイストの匂いを感じる、おしゃれなソックスブランドとして「Hoffmann」がデビューしました。現在のようにEC(電子商取引)といった取引手段もなく、ゼロからの新規取引先の開拓は容易なことではありませんでした。

        ホフマンのスタートと同じ時期に、県内で繊維製造業を営む企業で、ヤマヤと同様に製造業の未来に危機感をもつ繊維業の有志が集まり、協同組合エヌエスを設立しました。商品企画を契約していたプランニング会社から環境にやさしいオーガニックコットンという素材の提案があり、環境問題が社会問題化しつつある中、その素材でそれぞれ得意なアイテムを商品開発することになりました。

        ー2020年には東京江東区清澄に糸季姉妹店、ファクトリーブランド“yahae〈ヤハエ〉“の立ち上げの経緯を教えて下さい。

        専務 時代が急速に変化する中で、遠い未来にも通用する究極の定番を追求したいと考えるようになりました。そこでオーガニックコットンを中心としたサスティナビリティを意識した素材使いを軸に、思いを入れて選びたい日や、特別な人へのギフトとして選ばれるような靴下を作ることにしました。私たちの歴史と未来の交差点にあるプロダクトの集合体がyahaeで、それを販売する場所がyahae kiyosumiです。

         

        ーブランド設立から四半世紀を過ぎ、一番苦労したエピソードをお聞かせください。

        社長 Hoffmannについては、一弱小工場が立ち上げた無名のソックスブランドとして、相手にはされません。当時、工場がダイレクトに小売店に販売することはタブー視されていた時代でした。また、靴下自体、アパレルアイテムというより雑貨としての扱いで、洋品店での関心も低いということもありました。

        それでも、営業を続けながら、取引店舗はできてはきましたが、なかなか請求通りの支払いをしてくれません。ようやく支払いしてくれても半分だけという有様です。これではいくら扱い店舗が増えても、こちらが企業として成り立ちません。完全買取り、完全回収を取引条件に、一から出直しました。

        協同組合エヌエスの「ORGANIC GARDEN」については、当時、まだ、エコという言葉が一般には理解されていない時代で、百貨店のイベントでも、「エコ」という言葉は使えずに、「自然」とか、「健康」という言葉をキーワードとして使いました。新規の営業で、オーガニックコットンの特性を力説するあまり、そのお店の商品をけなすのか、と言わんばかりに店主の反感を買ったこともありました。

         

        ー最後に、お二人にたずねます。あなたにとって「靴下」とは?

         社長 靴下を作ることは、私に与えられた使命のように感じています。ものがあふれている現在社会の中で、無闇な競争をしてまで生き残るという気持ちは、毛頭ありません。むしろ、そういう状況になれば、潔く業界から身を引くべきと考えます。気に入っていただける、喜んでいただけるいいものを世に送り出す。多くの人にこの製品を届けたい、その思いで工場経営を行っています。この考えは、ヤマヤのものづくり、Yamaya Quality(ヤマヤ品質)のベースになるものです。

         

        専務 靴下は、簡単にその日のスタイリングの方向性を決めることができるので、とても便利でかつ非常に重要なアイテムだと思います。例えば茶色のセットアップのスーツを着るとします。その時にネイビーのビジネスソックスを履くのと、赤いソックスを合わせるのとでは、全く印象が違います。“I never leave home without a nice pair of socks. ”というアメリカ建国の父と呼ばれる政治家・Benjamin Franklin の言葉が僕は好きなのですが、例えばコンビニに行く時でも、靴下やファッションにはこだわりを忘れないようなスタイルがかっこいいと感じます。

         

        ー旧工場ギャラリーにて展示中の編み機

        【メーカー】

        RUMI F.LLI / BRESCIA - ITALY

        【編み機の特徴】

        イタリア・ルミ社

        インターシャ柄専用の靴下編み機

        編み口が4箇所あり、右左に反回転しながらゆっくり編んでゆきます。本格的なアーガイル柄の靴下を編むことができ、この編み機で製作したカシミヤ糸のアーガイル柄ソックスは、1981年に開催された「奈良県靴下品評会」で「奈良県知事賞」を受賞しました。この受賞がきっかけで、国内でBURBERRYブランドが展開されることになった時、製造工場として弊社に声が掛かりました。

        画像 左:OFFICINE MONCENISIO社のカタログ  イタリア・トリノの当時の機械工場の写真なども盛り込まれています。

        画像 右:RUMI F.LLI社のカタログ  伊・英・独・仏語訳された貴重な資料です。

        【メーカー】

        OFFICINE MONCENISIO / TORINO - ITALY

        【編み機の特徴】

        イタリア・モンセンシオ社

        ジャガード柄靴下編み機

        当時、国内の編み機メーカーの技術はヨーロッパの機械メーカーには遠く及ばぬところでした。この編み機の一代前のトリコーラー機(別の倉庫に保管)は、昭和30年代から始まった高度経済成長期に大いに活躍した編み機でしたが、国内では希少な編み機で、操作マニュアルらしきものも無い時代、夜が更けるまで編み機と向き合っていた職長と先代(野村圭司)の姿が幼い頃の記憶として残っています。


         

        この編み機で編み立てた現存する当時の靴下は

        なんと、ナイロン100%!

         

        あとがき

        ブランド立ち上げからのエピソード、いかがでしたでしょうか。
        オーガニックやサスティナブルなどが当たり前のように耳にするようになった昨今ですが
        ブランド立ち上げの頃は、大量生産、大量消費が全盛の時代でした。
        厳しい状況下にありながらYamaya Quality を貫いてひたむきに歩んできた野村社長。
        この想いを受け継ぎ、整えられた土壌に新たな種を蒔く野村専務。どのように実り、どのような花が咲くのか?
        今後が楽しみです。お客様からの光をエネルギーに良い花が咲かせられるよう、わたしたち従業員一同はその肥やしとなり、大切に育てていく所存です。

        次回は生産現場から、ベテラン靴下職人やヤマヤで最古のレジェンド編み機も登場の予定です。

        どうぞお楽しみに!

        企画・構成/ 清瀬  表題/ 藤原 編集/熊谷

        #3

        機楽〜はたらく


        編み機とハタラク職人のモノ語り 

        連載企画 第三回目、


        奈良県・広陵町にある靴下工場「ヤマヤ株式会社」
生産現場から、

        ベテラン靴下職人にインタビュー。


        靴下はどのように編み立てられているのか?
        ご周知の方もいらっしゃるとは思いますが、実はとっても奥深い靴下の世界。
        靴下を編み始める前には編み機に送り込むデータの作成、糸のセッティングや調整、様々な工程があります。
        ヤマヤで製造する靴下の大半の編み機は靴下専用丸編機。シリンダー(円筒)を回転させながら編み立てていきます。子ども用と大人用では脚回りサイズが違うので編み機によって針が整列しているシリンダー径の大きさが違ってきます。また、靴下の厚み・糸の太さにより針数が変わります。例えば薄手のものは180−220本。厚手のものは44-96本の針がシリンダー状に整列しています。ちなみに、5本指の靴下は横編み機。同じ靴下でも編み方や機械も様々です。

        前置きが長くなりましたが、ダブルシリンダー(※1)の編み機をメインで担当する駒井、そしてシングルシリンダー(※2)、最新鋭機を担当する東山。両人とも一級ニット製品製造技能士(※3)のベテラン職人たちにたずねていきます。



        ー自身の好きな製造工程があれば教えてください。

        駒井 ダブルシリンダーの編み機で柄出しをする工程です。特に表目と裏目の組み合わせで立体的に凹凸感を表現するリンクス柄が特に面白いです。 

        昭和感たっぷりのコンピューター。ヤマヤではまだまだ現役。フロッピーディスクでデータを読み込みます。 ▶▷ リンクス柄の商品はこちら



        東山 シングルシリンダーは柄物が多いのもあり、調整にも一苦労です。生産リスクが高い商品もあるので、トラブルなく生産がスムーズに進む時が一番嬉しいです。


        ーお気に入りの編機、その理由を教えて下さい

        駒井 ダブルシリンダーの機械は柄を変更するにも一苦労。なかなかクセがある分、そのことが非常に面白いと思っています。


        若手育成中の微笑ましいシーンです。 はじめての糸かけ作業にドキドキのひとコマ。

        東山 日本製の機械が一番好きです。日本製というだけでどこか信頼できる編み機です。靴下向け丸編み機メーカーが編み機事業から2015年に撤退してしまいました。国内の編機メーカーが存在しないことが非常に残念でなりません。



        ー編み機との関わりの中で苦労話を教えて下さい。

        駒井 ダブルシリンダーの修繕です。繊維品の製造にはどうしてもホコリが発生してしまいます。
        機械の中に入り込んで誤作動を起こさないよう大敵を取り除く作業には苦労します。非常に重量がある上部シリンダー。針交換時にはシリンダーを持ち上げ手入れをする必要があり、この作業が年齢とともにきびしく感じるようになってきています。


        東山 昨年末にイタリアにある世界最大の靴下機械メーカー、ロナティ社の新鋭機が入り、マニュアルは外国語表記。編機の専門的な英語知識が必要となるため、用語などの翻訳作業に時間がかかってしまいます。


        ー最後に、お二人にたずねます。あなたにとって「靴下」とは?

        駒井 必要品。当たり前に存在する、なくてはならないものです。

        東山 消耗品。だけども、そこに履き心地を最重視しながら編み立てているのが私のこだわりでもあります。



        ーヤマヤのレジェンド編み機がつくるもの

        日本製編機の製造メーカーがなくなってしまいましたが、メンテナンスや部品の調達などはどう賄っているのか?
        部品は現在でも調達は可能のようです。コンピュータ制御が進化して以来、柄表現など豊富なラインナップの靴下を製造できるようにはなりましたが、基盤が破損してしまうと使えなくなるリスクがあったり、生産効率が決して良くないという理由から、業界内ではやむを得ず編機を手放すという苦渋の決断をされている工場も少なくはありません。そんな中、廃業された靴下工場からヤマヤでは編機を引き取り、手を加えながら現在も活躍しています。今回はそのレジェンド編み機を紹介いたします。

        [イギリス製ベントレー社の編み機。]

        針数44本という特殊な編み機で、ローゲージソックスが編みあがります。ヴィンテージマシーンで編み立てた靴下は、どこか懐かしい手編みの靴下のような雰囲気で、ボリュームがある靴下に仕上がります。古い編機は編むのに時間がかかりますが、昔の機械ならではの風合いで、他にない特別な一足になります。 ▶▷この編み機から誕生した靴下はこちら

        [日本製 B式靴下編機(※4)

        靴下編み機として日本で最初に完成され、この風貌からも靴下産業の歴史を感じるこの編機。
        口径の小さい編み機です。つまりは赤ちゃんのソックスを編立てています。▶▷この編み機から誕生した靴下はこちら


        【用語解説】

        (※1)ダブルシリンダーとは
        上下のシリンダー(円筒)に沿って針が整列していて、上で糸をとったり下で編んだりすることにより、
        縄柄や畦編み(リブ編み)、鹿の子編み、リンクス編み、ジャカード編み、タック編みができる編み機のこと。
        編み機のご機嫌を見ながら、ゆっくり編み立てることでふっくらとした靴下が仕上がります。

        (※2)シングルシリンダーとは
        シリンダー(円筒)の針が下にだけある編み機。PCで柄や文字などを入力し、花柄や細かい柄を表現することが可能です。

        (※3)ニット製品製造一級技能士とは
        技能士とは各都道府県の職業開発能力協会が実施する技能検定に合格した人に与えられる国家資格です。


        (※4)B式靴下編機とは
        平編靴下を作る旧式シングルシリンダー編機のこと

        あとがき

        ベテラン職人のお話、いかがでしたでしょうか。
        職人に話を尋ねると専門用語が飛び交います。何時作っても同じように仕上げるのが基本で、そのために、糸の色による違い、巻きの状態、室温や編機の熱の状態など様々な条件のもとで一定の製品を作り上げるように大変苦心しています。単純に機械操作をするだけはでなく、熟練された匠の技も必要不可欠です。そして履き心地を追求し続ける職人の強いこだわりがヤマヤの靴下に集約されています。
        次回は生産現場から、靴下製造は様々な過程を経て編み上がります。編み立てた靴下その後のアレコレを追っていきます。 どうぞお楽しみに!

        企画・構成/ 清瀬  表題/ 藤原 編集/熊谷

        #4

        編み機とハタラク職人のモノ語り 
        連載企画 第四回目、

        奈良県・広陵町にある靴下工場「ヤマヤ株式会社」
生産現場から、先縫い工程職人にインタビュー。

        
さて、いきなりですがみなさまが履いている靴下、つま先にご注目ください。

        写真のように糸季の靴下ではつま先のポイントになるよう、赤い糸で縫われている商品もありますが、商品の大半はあまり目立たないように縫製されているかと思います。
        何故このつま先を縫う工程が生じるのかを今回ご紹介していきます。

        筒状に編まれた靴下生地のつま先側を専用のミシンで縫製して口を閉じています。このつま先部分を縫い合わせる作業工程を「ロッソ」や「先縫い」と私たちは言っています。

        前回の記事で紹介したダブルシリンダーの機械で筒状に編み立てられた靴下は、つま先部に次の履き口がつながっていて、長ーーーい状態で連続しています。

        ▼連結している様子がこちら

        この連なった状態の靴下を切り離す工程のことを“抜き”といいます。

        ▼ハサミで両サイドに切り込みを入れ、糸を抜いていきます。

        すると連結部分が動画のようにスルッと切り離されます。

        連結部分は「捨て糸」と呼んでいます。

        編み機によってはつま先部分も縫製する機能を備えた「オートリンキング」もあります。リンキング式で編みあがったつま先部分の縫い目は足の当たりが良いという特長があります。
        主に、ミシンだと縫い目が目立ちやすくなるハイゲージの靴下に適していますが、
        ソックスの形状や使用する糸によっては採用できない場合もあります。


        糸季ではこれまで靴下端材、ロッソ輪っかを幾度と紹介いたしましたが、
        この「先縫い」工程により、輪っかができます。

        ▼天板上部にご注目ください

         

        動画で先縫いをしている靴下はコチラ

        動画で先縫いをしている靴下はコチラ


        今回はこの靴下工程には欠かせないロッソ職人2人にインタビュー
        キャリア40年以上!ヤマヤでは勤続20年以上の敏腕職人 野村と、
        小学生になったお子さんと同時期に先縫い職人の道へと飛び込んだ従業員 弓場にインタビュー。
        ちなみに、入社当時小学1年生だったお子様はこの春から中学生。母子共に立派に成長中です 笑

        
ー概ね一日の作業量を教えて下さい。
        野村 靴下のベースカラーによって縫い糸を変える作業があるので、その日により靴下のそれぞれの作業量も違ってくるので算出は難しいですが、
        連続して作業する場合にはだいたい一時間あたり30枚、15足ぐらいです。

        弓場 作業途中で現場や担当者に確認が必要なところもあって、作業中断をせざるを得ない場合もあったりします。


        ー縫いやすい靴下、素材により感覚など違いがあるものでしょうか?
        野村 はい。ローゲージソックスの方が縫いやすいです。ハイゲージソックスは引っかかりやすかったりします。
        素材では綿が一番縫いやすく、シルクやリネンの素材は慎重になります。

        弓場 作業が難しそうな靴下では、まだまだ野村大先輩の腕に頼ります。

         
ー苦労話を教えて下さい。

        

野村 捨て糸の素材によって縫いやすさが変わってくるので、編み立て職人に直談判しにいくこともあります。
        ガラボウ商品を縫い合わせるとき、これまでたった1度ですがミシン針が飛んでしまったことがあり、針の捜索も大変でした。

        弓場 未経験で飛び込んでしまったので数をこなしていくことに苦労しました。

        
ー最後に、お二人にたずねます。あなたにとって「靴下」とは?



        野村 日常に染みついています。あまりに日常なので正直なところ深く考えたことがないぐらいです 笑

        弓場 寒がりの私にとっては欠かせないアイテムです。寝るときも履いています。

        先縫い職人たちが作業した後のカットされたロッソ輪っかを糸季店舗ではプレゼントしております。適度に伸びがあり、色も豊富なので手作りマスク紐やカーテンタッセルにしたり、アイデア次第でいろいろと活用いただけますよ◎

        あとがき
        先縫い職人のお話、いかがでしたでしょうか。
単調な作業工程でありながらも、1ミリにも満たない隙間に靴下を通していきます。
        このインタビュー中にも実際にチャレンジさせていただきましたが大変難しく、
        長年の安定した目と勘が、靴下工程には欠かせないと実感しました。

        次回も生産現場から、まだまだある製造工程のその後のアレコレを追っていきます。 

        どうぞお楽しみに!
 

        
企画・構成/ 清瀬  表題/ 藤原 編集/熊谷

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